こんばんは、村井です。
4月23日はサン・ジョルディの日でした。
大切な人に本を贈る日ですね。
皆さんは誰にどんな本を贈りましたか?
とか、大半の方は誰にも何も贈ってないだろうことは分かっていますが言ってみました。
(この日をバレンタインデー的に流行らそうと30年ほど前に書店業界が一丸となって仕掛けたそうですが、努力空しく定着せず今に至るもようです。)
わたしはといえば、友人にこの本を贈ってみました。
朝井リョウ『何者』。
2013年上半期直木賞受賞作(平成生まれ初、戦後最年少受賞)です。
サン・ジョルディの日なんかに贈られたら超微妙な内容であることは承知しつつ、でも個人的に近年まれに見る面白さだったのでどうしても読んでほしくて。
大学生の就職活動という特殊な通過儀礼を通して丸裸にされていく現代の若者(だけじゃないかも)の自意識、というような内容ですが、もういろいろ痛すぎて死ぬ。いろんな人に、土下座して謝りたくなりました。ほんとすみません。
「意識高い学生」という言葉(現代用語)がありますが、この言葉に共感なり反発なり、なにがしかの感想を持たれる方は、とりあえず一度読んでみられることをおすすめしたいです。
ちなみに、この本をわたしから贈られた友人からは、駅で別れた3時間後に大興奮のメールが送られて参りました。それほどつまらない本に出会うことも少ないけれど、ここまで純粋に読者にさせられた本も久しぶりな感じ、ということで意見が一致。(幸せな内容でもないのに)本当に幸せ。