こんばんは、村井です。
本屋大賞2013が決定したそうです。9日が発表会だったそうですね。
書店員時代は候補作10作(10「冊」とは限らない)を全部読んで投票するべく頑張ってみたこともありましたが(候補作10作全部読まないと投票できない)、その壁がけっこう高くぶ厚く、結局8年間で一度も投票できたことがありませんでした。
で、2013の大賞は百田尚樹『海賊とよばれた男』(上・下)。
百田さんといえば、本読みの間では今さら紹介されるまでもない人気作家さんですが、『永遠の〇(ゼロ)』や『BOX!』、『モンスター』の著者、と言えば、「あー」と思われる方も増えるでしょうか。
もともと、探偵ナイトスクープの放送作家さんとしても有名な作者さんです。
この『海賊とよばれた男』は出光興産の出光佐三さんをモデルにしたノンフィクションフィクションだと聞いています。
が、悔しいことにわたしはこれはまだ読めていないので、このたび3位に選ばれました、原田マハ『楽園のカンヴァス』のことについて少し。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)におさめられる、アンリ・ルソーの大作「夢」。(本の表紙になってる絵です。)
その「夢」と、裸婦の指先の表情以外ほぼ同じというもう1枚の絵「夢をみた」。
MoMAのアシスタントキュレーターだったティム・ブラウンと、若き天才ルソー研究者であった日本人の早川織絵は、その絵「夢をみた」の真贋の判定対決を依頼されます。
「夢をみた」が真作ならば、MoMAにある「夢」が贋作ということになってしまう。
果たして「夢をみた」とは一体どういう存在なのか?
そしてその裏側にある秘密とは?
みたいなかんじでしょうか。
面白かったです。
作中作としてルソーの後半生を描いた小説が出てくるのですが、ルソーがなんと可愛らしい。
ピカソがなんてかっこいい。
正直にいえばわたしはこういう仕事をしてる割に美術史とか全然興味なかったんですが、一気に彼らが愛おしくてたまらなくなる1冊でした。
俄然いろいろ調べたくて仕方がなくなり、さしあたりWikipediaサーフィンをしまくってみました。(しょぼい行動力ですみません…)
とりあえず何の関係もないけど、京都市美術館でやってるゴッホ展にでも行ってこようかしら。